「努力してないからできない」のではなくて「やり方がわからないからできない」ことの方が多いのでは?

「やりなさい!」って言われても「やり方がわからないよ…でもやり方聞けないし。」ってことって意外に多いんじゃないかな、と思う。これ、教育現場で、よく起きている。

例えば、

生徒に「明日単語テストやるから覚えてきなさい」と繰り返し小テストをやってきたんだけど、いつも不合格になる生徒Aさんとこんな会話があった。

自分「 Aさん、明日はそろそろ小テスト合格しようよ。とにかく単語は覚えることが大事。」

Aさん「うーん。先生、覚え方がわかりません。」

反省。中学一年生の彼らの中には、英単語を覚える方法がわからない生徒がいる。本当は漢字を覚えるように英単語も覚えてほしいと思ってたけど、そういうことも含めて方法がわからない生徒もいる。

また別の例で、

サッカー部の顧問の先生と生徒Bくんの会話では、

先生「またヘディングの形がおかしいだろ。」

Bくん「はい、すいません。」

・・・べつの練習で

先生「またヘディングの形がおかしいだろ。何回言わせんだ!」

Bくん「はい、すいません。」

おそらくBくんはやり方をわかってないんだろうなぁと思った。

教員は「やれ!」と言うだけでなく、やり方を教えてできるようになるまで見守るべきなんだなと思った。でももっと大切なのは「やり方を学ぶ方法」を生徒に教えることだと思う。AさんにしてもBさんにしても、先生が逐一教えていけばできるようになるでしょう。でも、うまくいかないことがあるときに「どうすればできるようになるかを考えて行動する力」を身につけなければ、問題が起きるたびに行き詰まる。教師が指示を出さなくても「わかる人に聞きに行く」「上手な人を真似てみる」といった自ら学ぶ力を身につけさせてあげることが我々教師がやらなければならないことだと思う。

 

ぼくの場合は、やることが与えられていた中学高校時代が終わり、大学生になって何をしたら良いかわからなくなった。「時間がいくらでもあるから好きなことをしたら良いよ」って言われるけど「その好きなことをする方法」がわからなかった。「好きなことを考える方法」がわからなかった。だから、中高時代と同じように大学の試験勉強をがんばったり、大半の周りの友達と同じようにバイトに飲み会にサークルに明け暮れた。周りにいた人に聞くと返ってくる「大学生は遊ぶもの」という大衆の意見を拠り所に過ごしていたけれど、やっぱり何か違う気がしてた。でも、どうして良いのかわからなかった。

 

大学二年生になって、大学の掲示板でたまたま見かけた短期留学のパンフレットをきっかけにオーストラリアに留学した。そのときは「やることわからないしなんとなくおもしろそうだからいってみよう」くらいの気持ちで決めた。あとから思えば、「とにかく興味を持ったらやってみる」というのも「やりたいことを見つける方法」のひとつ。実際にオーストラリアで様々な国の人たちと出会い、もっともっと世界のことを知りたいなと思い、次の長期留学につながった。ただこの留学で一番大きかったのは、当時大学4年生で、総合商社に内定が決まっていた先輩との出会い。ここで出会った先輩の生き方が「やりたいことを探す方法」を教えてくれた。具体的には、その先輩の大学生活や就活の話しから「本を読むこと」「問題意識を持つこと」「自分を知ること」の大切さを学んだ。この出会いから「自分がやりたいことを見つける方法」を知ることになり、自分なりに主体的に大学生活を過ごせたと思う。

でも自分の人生にとって一番のインパクトは、「やり方がわからなければ、やり方が分かる人から学ぶこと(本を読むことも含めて)が大切だ。」とわかったこと。

なにかやろうと思ったときに「まずやり方が分かる人を探す」「似たようなことをしている人を探す」といった行動をとるようになった。いま大学一年生に戻って「なにをしたら良いかわからない」という問題にぶつかったら、もっともっと多くの人に大学生活の過ごし方を聞きに行き、しっくりくるものをまずは真似してみるだろうなと思う。

 

最近、学生プロジェクトのリーダーとして活躍している大学4年生と話す機会があった。彼がいま問題意識と感じているのは「最近の1・2年生は受動的で全然自ら動かないんですよ。」ということだった。でももしかしたら「やり方がわからないだけなんじゃないかな」と思った。

 

だから、学校でも、生徒の「やらない」が「やる気がないのか」「やり方がわからないのか」をきっちりと見極めて指導しなければいけないと思う。できる人からみると当たり前のことでも、できないひとにとっては当たり前でないことも多い。英語の勉強の仕方の例も、サッカー部の例も、大学生プロジェクトの例もそうだと思う。「やり方がわからない」生徒にいくら「やりなさい」と伝えてもできるわけがない。だって「やり方がわからない」から。

 

「やれ!」と言うの前に「やり方」を教えよう。もっと言えば、「やり方を学ぶ方法」を教えたいと思う。

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